メイン コンテンツへスキップ
マーチャント, ストーリー

「1 つ頼むと 1 つ無料」によりひと月で数百万円の売り上げアップに

10月15日 / 日本
Featured image for 「1 つ頼むと 1 つ無料」によりひと月で数百万円の売り上げアップに

モーゼスさんのケバブ鶯谷駅前店
原 猛樹氏

山手線 JR 鶯谷駅北口から徒歩 20 秒程度の場所にある「モーゼスさんのケバブ鶯谷駅前店」。チキンやビーフのケバブをはじめ、シャワルマやロングポテトなどを販売しています。 Uber  Eats への加盟は 2021 年ですが、今年に入り、 Uber Eats のコンサルタントからのアドバイスを受けて「1 つ頼むと 1 つ無料」のプロモーションを開始されたところ、注文が大幅にアップ。ひと月で数百万円もの収益増につながりました。コンサルタントからのアドバイスを受けた経緯、そしてどのような効果があったのか、お話を伺いました。
 

1.Uber Eats を始められたきっかけを教えてください。

デリバリーを始めたのは、店がオープンしてすぐですね。同業者から、 「Uber Eats を始めたおかげで売り上げが上がったので絶対にやった方がいいよ」と言われたのがきっかけです。実際に始めてみたところ、最初は鳴かず飛ばずでした。 1 日 10 件程度のオーダーは入っていたのですが、そこまで売り上げに貢献するほどではありませんでした。「店がオープンしたばかりだし、知名度が上がるまで少し待ってみよう」とその当時は思いましたね。その時は Uber Eats にプロモーションがあることを知らなかったのもあり、何か仕掛けようとは全く考えていませんでした。
 

2.プロモーションを始められて、注文数および売り上げの大幅アップに成功されたとのことですが、そのきっかけや経緯について教えてください。

ある時 Uber Eats のコンサルタントの方から連絡があって、「プロモーションをやってみませんか?」と提案を受けたのが最初ですね。「他の店ではこれだけ売り上げが伸びた」といった例なども説明していただき勧められました。実は、他社のフードデリバリーサービスで、半額サービスというプロモーションを行った際に、何十倍、いや、何百倍もの売り上げになったことがありました。その際にデリバリーはやり方次第で反響があるということを学んだんです。なので、 Uber Eats の方から声がかかった際に、これは始めるべきだと思いました。最初のプロモーションは何をしたのかは覚えていないのですが、それまでは多くても 1 日 20〜30 件のオーダーだったのが一気に 200 件を超えました。そうなると、Uber Eats の担当の方も、うれしい言葉をかけてくれたり、新しい提案をしてくれるんですよ。「こんな伸び率は今まで見たことがない、すごいですよ」とか、「今度はこんなことをしたらどうでしょうか」とか。Uber Eats の担当の方は、さまざまなお店を見てきたプロなので、次にどうすればいいのか的確なアドバイスをくれる。最初のプロモーションは 2 週間限定で終わった途端に一気に売り上げが落ち着いてしまったので、「今度は 1,500 円以上や 2,000 円以上の注文で割引にしましょう」といった提案を受けて、またプロモーションをやってみるとさらに売り上げが伸びました。アドバイス通りにしたら、どんどん売り上げが伸びていったという感じですね。「1 つ頼むと 1 つ無料」を始めたのは、今年の 6 月からなのですが、それこそ前月比 194% など驚異的な売り上げを叩き出しました。「1 つ頼むと 1 つ無料」の効果やそのすごさを実感していますね。
 

3.現在は「1 つ頼むと 1 つ無料」を利用できるメニューが 2 種類ありますが、この 2 つのメニューを選んだ理由を教えてください。

原価ですね。現在「1 つ頼むと 1 つ無料」の対象にしているのは「ドネルケバブ チキン」と「ケバブライス チキン」です。

Image

当店には「ドネルケバブ ビーフ」など牛肉を使ったメニューもありますが、ビーフを「1 つ頼むと 1 つ無料」にした場合、数はとても出るのですが、利益幅がかなり落ちます。牛肉と鶏肉では原価が全然違うため、今の価格設定ではチキンだけにしています。また、「1 つ頼むと 1 つ無料」対象のメニューをこれ以上増やすことも現段階では難しいですね。「ケバブカップチキン」ならできるのかもしれないけれど、オペレーション的な問題が出てくる。現状の 2 種類に加え、カップを加えた 3 種類にした場合、チキンはさらに多く仕入れないといけないし、ライスも大量に炊く必要があり、野菜の高騰も影響してくる。スタッフの処理能力なども踏まえた上で、当分は 2 種類に絞りたいと思っています。

Image

4.オペレーションについてですが、忙しい時間帯に、実店舗とデリバリーのオーダーが重なってくる場合はどのように対応されていますか?

スタッフは、作り手が 1 人、補助が 1 人の 2 人体制でやっています。ケバブを司令塔である作り手が作り、セットのポテトを揚げたりライスをよそう、ジュースを入れるなどは補助の者が行います。当店のピークは昼ではなく夜で、夕食時や夜 20〜21 時にガッと忙しくなる時間帯があるのですが、それでも 2 名体制で問題はありません。Uber Eats の場合、調理の準備時間を 30分 ~ 50分の間で長めに設定をしているため、店頭のお客さまの注文を受けながら、どれを先にすると効率がいいのかを考えながら作っています。必ずしも注文が入った順番通りではなく、例えば、「ケバブチキン」「ケバブライス」の後に「ケバブチキン」「ケバブチキン」と注文が入ってきたとしたら、まずは「ケバブチキン」を先にまとめて作るなど、効率よく注文をこなすように段取りをしていますね。店頭に来たお客さまはこちらの動きが見えているので、忙しそうだと分かっていただけるし、こちらからも声をかけることができるので、急かされることはないのですが、 Uber Eats でオーダーをしていただいた注文者様はこちらが忙しいのかどうかは見えないですよね。なので注文が重なっている場合、なるべく Uber Eats を優先します。現状、「ビジーモード」や「新規注文一時停止設定」などは使っていません。 2 人で十分回すことができますよ。それに、今働いているスタッフが今後自分の店を出す際には、この経験がとても活かされる。注文が集中して忙しくなったときに、いかに効率よくこなすかというのを経験することも大切だと思っています。 

Image

5.競合店が台東区、特に上野付近には多いと思いますが、どのような点で差別化を図られているのでしょうか?

まずは味です。スパイス調合などが他店とは全く違いますね。当店のケバブのスパイスは、店名にもあるようにビジネスパートナーでもあり友人でもあるモーゼスがトルコ系・アフリカ系・アラブ系などのいろいろな国のケバブを学び、独自に作り出したものです。
彼はガーナ出身なのですが、アフリカでもケバブは盛んですが、さまざまな国の要素を盛り込んだ多国籍なケバブなのが特徴です。スパイスは約 30 種、最後にかけているソースと肉を漬けるソースは違うものだし、肉の下味にはハーブを加えています。当店は素材にもこだわっています。他店はブラジル産のチキンを使っているところが多いと思いますが、当店は国産の若鶏の胸肉を使っていますし、お米も九州の農家から直接取り寄せています。 

Image

もちろん、清潔さも大事にしていて、衛生管理をしっかりしています。さらに、料理の盛り付けも違う。当店はリピーターのお客さまも多いため、他のケバブ店より量を多く盛り付けています。女性のお客さまからは、スモールサイズやハーフサイズを作ってほしいというリクエストを頂くこともあるくらいです。小さめサイズの展開も今後考えていきたいです。
 

6.Uber Eats 担当者のコンサルティングサービスを活用されて、どう思われましたか?

プロモーションはコストがかかるというイメージがあると思うのですが、当店の場合は反響がすごかったです。Uber Eats 担当者の方からアドバイスを受けた通りに実際にプロモーションを活用して良かったと心から思っています。プロモーションを検討している店舗やオーナーさんに私から言えることは、売り上げが伸び悩んでいたり、経営不振とまではいわないけれどこのままでは少し心配だと思ったりしている方は一度試してみるべき。もし、現在のメニューでプロモーションに出せる商品がないのなら、それ専用に作るべきですね。プロモーションきっかけで初めて注文してくださった方が、そのあと何度か注文してくださり、そして実際に来店されて「いつも Uber Eats でお世話になっています。どんな人が作っているのかちょっと見てみたくて来ました」と声をかけていただくことは結構あるんですよ。あと、当店は夜の時間帯が忙しいため、通勤や通学の帰りにお店を見てくださっているお客さまが休日に来店されて、「ここはいつも人気だからやっと買えました」と言っていただいたこともあります。デリバリーと実店舗での販売で賑わっているのを通行人の方に見てもらうことで、口コミにもつながっていく。Uber Eats は新規顧客の獲得にかなり役立っていると思います。それに、スタッフの士気にもつながります。手持ち無沙汰で疲れるより、注文がたくさん入って疲れるほうが何倍もいい。デリバリーやプロモーションをうまく活用することで、ブレイクするきっかけを店側が作るべきだと思いますね。
 

Image

 
まとめ

プロモーションによりメニュー単体の利益幅は落ちても注文数が爆発的に上がった結果、大幅な売り上げ増を達成した「モーゼスさんのケバブ鶯谷駅前店」。原氏は「1 つ頼むと 1 つ無料」を始めて良かったと笑顔で話されていました。プロモーションを「できるメニューでやってみる。できるメニューがないのならそれ専用に作る」と言う原氏。新規顧客を獲得する上で大切なヒントになりそうです。今後は新メニューの開発や 2 号店、 3 号店の出店などを考えているとのこと。素材と味にこだわり、食べた人たちを魅了する人気店のますますの成長と活躍に期待が膨らみます。

投稿者: Azusa Miura

必要なときに配車を依頼

お住まいの都市で仕事を始めましょう

必要なときに配車を依頼

お住まいの都市で仕事を始めましょう