多国籍企業で働く大きな魅力の一つは、グローバルな挑戦の機会があることです。Uber の短期派遣制度(STA)は、一定期間、従業員が別の国や地域で働けるユニークなプログラムです。今回、この制度を活用して日本で勤務した、オーストラリア・ニュージーランド地域の Head of Acquisition を務めるドミトリー・シュラペイ氏に話を聞きました。今日本での経験や直面した課題、そしてこれから STA への参加を考えている人へのアドバイスをご紹介します。
結果を引き寄せる「スキル」という強み
ドミトリー氏の Uber でのキャリアは、社内でキャリアを広げながら、自身のスキルを磨いてきた歩みそのものです。ドミトリーは、オーストラリア・ニュージーランド地域の Sales Operations 部門の責任者としてキャリアをスタートした後、Sales Manager の役割へと移りました。これは役職の上下を伴わない別の役割への異動でしたが、ドミトリー氏は新たな課題に向き合いスキルを構築する絶好の機会と捉えました。
「私は『目先の昇進を追うよりも、まずは自分自身のスキルを高めること』を何より大切にしています」とドミトリー氏は言います。「自分自身を資産として高めて、スキルを磨けば、難しい課題を任されるようになります。。そうした課題を一つひとつ解決していけば、昇進や、新しいチャンスは後から自然とついてくるものです」
こうした考えが日本での STA への挑戦にもつながりました。日本語話者ではない立場で日本の営業チームを率いることは大きな試練でしたが、ドミトリー氏はリーダーシップスキルを試し、さらに磨くための素晴らしい挑戦として受け止めました。
日本市場でのミッション:組織の組織の拡大を支え、リーダー交代期をつなぐ
ドミトリー氏が日本での STA でまず期待されたのは、オーストラリア・ニュージーランド地域でチームを成長させてきた経験を生かし、日本市場での組織拡大を後押しすることでした。当時の日本市場は大きな成長余地があり、オーストラリア・ニュージーランドの営業チームが約 60 名だったのに対し、日本では雇用形態や役割の異なる 200 名以上ののメンバーが在籍していました。こうした大規模なチームをさらに強化し、市場の可能性を最大限に引き出す上で、ドミトリー氏の経験が期待されていました。
また、専任のトップリーダーの採用には通常 6 か月から 12 か月ほどかかるため、ドミトリー氏はその期間をつなぐ「架け橋」としての役割も求められていました。別の国や地域で培ったの豊富な経験を日本市場に持ち込みながら、新たな専任リーダー着任後も、新体制がスムーズに移行できるようサポートすることが、ドミトリー氏の重要なミッションでした。
今回の STA で得た大きな学び
ドミトリー氏は、今回の経験を通して大きく 2 つのことを学んだと語っています。
- 壁を越えて人とつながること: オーストラリアから日本への異動は、言語も文化もビジネス習慣も大きく異なる環境への挑戦でした。仕事には、言葉の壁やリモートワーク、デジタル中心のコミュニケーションなど、常にさまざまな何らかの「壁」が存在します。そうした状況の中で、ドミトリー氏はそれらを前向きな挑戦と捉え、「どのような状況や障壁があっても、さまざまなアプローチで人とつながる方法」を学んだと振り返ります。
- 前に立つ役割から支える役割への転換:STA の終盤、後任となる日本の専任リーダーが加わったことで、ドミトリー氏は自分の役割が変わったことを実感しました。普段は「さあ行こう」とチームを引っ張るタイプである一方、このときは自ら前面に立つのではなく、新しいリーダーが成果を出せるよう支える側に回る必要がありました。その時々の場面で自分に求められる役割を見極め、立ち位置を切り替えることの大切さを学んだといいます。
もっともやりがいを感じたこと
ドミトリー氏は、「チームのメンバーが成功し、成果を上げていく姿を見ること」が最大の喜びであり、やりがいだったと語っています。
新しく入社した優秀なメンバーやリーダーにとって、Uber の働き方に慣れるまでの最初の 1〜3 か月間は最も苦労する時期になりがちです。そうした時期に自分が架け橋となって支え、その結果として彼らが大きく成長していく姿を見届けることが、ドミトリー氏にとって大きな喜びだったと語ります。
日本チームの今後について、ドミトリー氏は次のような期待の言葉を寄せています。 「日本チームのメンバーが Uber で素晴らしいキャリアを築きながら、日本市場をさらに高いレベルへ導いていくと、私は確信していますし、心からそう願っています。メンバーに感謝しています」
STA を成功させるためのアドバイス
- 目的を明確にする:6 か月という限られた期間で、ビジネス上のどのような課題を解決したいのか、どのようなインパクトを生み出したいのかを明確に設定することが重要です。ビジネスに価値をもたらすだけでなく、自分自身の成長にもつながるような課題を定めることが大切です。
- 社内のネットワークを活用する:Uber の従業員データベースは、10 万人の仲間につながることができる大きなネットワークのようなものです。データベースから検索して連絡を取ると、皆いつでも親切に話を聞いてくれます。興味のある分野があれば、積極的に連絡を取り、自分のスキルが役立つ課題がないか尋ねてみるとよいでしょう。
- 周囲への影響を理解し、向き合う:STA に参加することで、元のチームには 6 か月の欠員を生じさせます。その影響を最小限に抑えるための計画を立てることが重要です。また、ドミトリー氏は「自分がチームを離れることで、元のチームの誰かが一歩前に出て、より大きな責任や新たな機会を得るきっかけにもなります」とドミトリー氏は語ります。
ドミトリー氏の日本での経験からは、Uber のグローバルな社内文化と、周囲の仲間の成功を喜ぶリーダーシップの大切さが伝わってきます。ドミトリー氏づきやアドバイスは、社内で新たな挑戦の機会を模索し、キャリアの幅をさらに広げたいと考える人にとって、大きなヒントとなるはずです。
Azusa Miura
