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マーチャント, ストーリー

配達パートナーの「現場の声」を活かしてビジネスチャンスに

5月30日 / 日本
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アンクープル アングレカム
龍田夫妻

大阪市浮田の一角にほっこりとたたずむクレープ屋さん「アンクープル アングレカム」。オーナーの龍田氏は、「自分たちが心の底からおいしいと思える生地を作ろう」との一心から試行錯誤を繰り返され、単価の低いデザートの類でありながらも、Uber Eats で月間売り上げ 100 万円超えを達成されました。また、売り上げだけではなく、Eats 厳選の継続獲得、2023 年下半期関西エリア「みんなの推しイーツ」に選出されるなど、リピーターからの支持も厚いお店であることも特徴の 1 つです。地元の方にも愛される「アンクープル アングレカム」ですが、創業当時から今のスタイルを確立されていたわけではなく、多くの苦労を乗り越えて現在に至ったとのこと。そのサクセスストーリーについて伺いました。

1.「アンクープル アングレカム」をオープンされたきっかけについて教えてください。

クレープ店を始める前は大阪市内で 18 年間喫茶店を営んでいましたが、その当時からクレープ店をやりたいと考えていました。大阪は粉物文化ですが、たこ焼きやお好み焼きではなく、デザート系のお店をやりたいと思い調べてみると、クレープ店は店舗数がそこまで多くなく、競合が少ないのではと思い、チャレンジしようと決めました。また、既存のクレープ店は、商業施設や大きな駅の近くなどにあり、価格が高く、子どもたちが気軽に立ち寄って食べられるものではなくなっている気がしていました。私が子供のときは、もっと安い価格で子供でも気軽に買えたのに、今はバリエーションの豊富さや見た目の豪華さから、価格が高くなっているという印象がありました。クレープを子どもたちに気軽に食べてもらいたい、という思いもクレープ店を始めたきっかけです。 

2.Uber Eats を導入されたきっかけについて教えてください。

お店をオープンしたのは 2019 年の 3 月ですが、その半年後くらいに Uber Eats を始めました。実は Uber Eats を始める前に、Uber Eats の配達パートナーさんたちが稼働の合間の休憩でよくお店に食べにきてくれていて、彼らと会話をする中で、Uber Eats をやっていないのか聞かれたのが導入のきっかけです。私たちも、大きなリュックを背負って配達をしている彼らの仕事って一体なんだろうと思っていたので、お店に来てくれたときにいろいろと教えてもらいました。個人的には、Uber Eats でデザートの需要があるのか疑問だったので、彼らに聞いたら、意外とデザート需要があるとのことで驚きました。それまでは、「デリバリー=食事」で、ごはんものを運ぶサービスであり、デザートは対象外だろうと思っていました。しかし、配達パートナーさんたちからの話を聞いて、Uber Eats の開始を決めました。

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3.開始当初から高い売り上げを達成されていたのでしょうか?

いいえ、知名度もないオープンしたての個人店ですので、スタート初日は Uber Eats の注文は 2 件でした。それも、開始して 7 時間ぐらい全く注文が入らず、やっぱりあかんのか、などぶつぶつ言っていたところにやっと注文が入りました。最初はそんな感じだったのですが、売り上げが上がったきっかけも、やはり配達パートナーの方たちとの会話からなんです。ある日、配達パートナーさんから「1 つ頼むと 1 つ無料、とかのプロモーションは適用していますか?」と聞かれたんです。「いや、そんなの割りが合わないから適用していない」と答えたら、「プロモーションを適用しているお店は、たくさん注文が入っていますよ。需要が高いので、適用してみてはいかがですか?」と言われました。そこで、当店には、クレープ生地に砂糖だけの、生地のおいしさがストレートに伝わる「シュガーバター」というメニューがあるのですが、クレープの味を知ってもらうのにプロモーションを使ってみるのはいいのではないかと思いました。プロモーションを使って、注文者に実際に食べてもらう「広告費」という考え方ですね。当時はコロナ禍の真っただ中でデリバリーの需要が高まった時期でもあったので、週末限定でプロモーションを始めたところ、一気に注文が増えました。とても反響が良かったので今も週末限定で続けています。

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4.プロモーションの適用で工夫されていることはありますか?

プロモーションを使ってみようとなったのは、売り上げが伸び悩んだ時期があったからです。注文数が伸びなかったので、それなら客単価を上げていこうと考えました。そこで、注文履歴を見直してみると、おひとり様 1 商品のみを頼む傾向が高いことが分かりました。そこで、「1,500 円以上購入で 200 円引き」のプロモーションを始め、クレープとジュースをセットで購入していただきやすいようにしました。さらに週末は、1 つ頼むと 1 つ無料のプロモーションを適用しました。この 2 つのプロモーションを始めたことにより、リピート率が高くなり、客単価も上がっていきました。あと、意外な効果としては、「1,500 円以上購入で 200 円引き」のプロモーションによって、意外なトッピングの組み合わせの注文が増えたことです。「1,500 円以上購入で 200 円引き」なら、トッピングを 2 つ足しても、1 つ分は割引きで無料になります。注文者様の注文により、こんな組み合わせもあるんだと、メニュー作成の参考になる新しい発見にもつながりました。

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5.夜間の注文数も多いと伺いました。

多いですね。24 時から深夜 2 時までの注文数が、おそらく売り上げの 1/3 程度を占めています。Uber Eats のアプリを見ても、23 時を回るとデザートを扱うお店は極端に減ります。なので、深夜にスイーツが食べたくなった注文者様からの注文が集中することになります。一度、深夜 2 時まで試しにやってみたところ、そこそこ注文が入ったので続けようとなりました。始めたのは 2022 年の年末からですが、おそらく年末年始で遅くまで起きている方が多くいたためか、深夜でも注文可能なクレープ店があることが広く認知されたのかと思います。

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6.注文者様との関係構築のために取り組んでいることはありますか?

レビュー返信を活用していますが、たくさんレビューを書いていただいた方には、5 回目や 10 回目などの回数の節目ごとに当店で使えるクーポンを特別にプレゼントしています。ただ機械的に返信するのではなく、何か特別な仕掛けがあれば、より注文者様との関係を構築できるのではないかと考えて始めた試みです。また、メッセージカードの同封もしています。
注文者様に直接お会いできない分、自分たちができることは何か、どれだけ誠意を伝えられるかということを意識しています。だからこそ、少しでもいいから注文者様と接点が持てるチャンスを大切にし、ご縁をつないでいくのが商売の肝だと思っています。Uber Eats を始めてから、注文者様や配達パートナーの方々など、さまざまな方との出会いが生まれました。私たちにとって、Uber Eats はアプリを通じての商売だけではなく、人とのつながりを生み出してくれるものです。

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まとめ

配達パートナーの方との会話から Uber Eats への参加、売り上げアップにつながったという龍田氏。人とのご縁を大切にされ、現場の声をビジネスに活かされている点で参考になるお話をたくさん伺えました。後編では、Uber Eats 上での運用や配達パートナーとの関係構築についてさらに詳しく伺いたいと思います。

投稿者: Azusa Miura

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