Uber は海外で提供する配車サービスにおいて、ドライバーに対して効率的な働き方や、公平な環境づくりに注力しています。We build globally, we live locally という企業理念に基づき、各国各地域に合わせて柔軟にサービス・機能を展開しています。

前回は、ドライバーの皆様が快適に働ける環境を実現するための主な仕組みについてご紹介しました。後編となる今回は、2017年6月から半年にわたって行ったドライバー向け機能アップデートキャンペーン「180 Days of Change*¹ 」についてご紹介します。

180 Days of Changeでは、アメリカとカナダのドライバーからのフィードバックを受けて、ドライバーがより安全で快適な運転ができるように、月ごとに新たに機能を追加しました。今回のキャンペーンで追加された機能は次の通りです。

*現時点では米国・カナダでの展開のみ(以降順次世界展開予定)

2017年6月:報酬について

  • チップ機能
    乗客は Uber での乗車後、ドライバーに対してチップを上乗せできるようになります。 ドライバーは Instant Payを使っていつでも現金化が可能です。
  • キャンセル料課金についての変更
    配車リクエスト後2分以上経過した場合のキャンセルには、キャンセル料がかかるようになりました。(これまでは5分以上の場合にキャンセル料が発生)
  • 待機時間の課金制度
    ドライバーがピックアップ場所に到着後、乗客を2分以上待つ場合、乗客は1分単位で追加料金が課金されるようになりました。
  • ドライバーの行先を登録する機能
    1日2回まで行き先を設定することができ、その方向へ向かう間も配車リクエストを受けることができます。
  • 新たにQuestに計上される項目について
    ドライバー希望の行き先を設定した場合の移動も、Quest(ボーナスシステム)にカウントされます。
  • Questで稼いだ報酬の引き出しについて
    Questで稼いだ報酬についても、Instant Payを使って即時の引き出しが可能になりました。
  • Aonによる保障保険の追加 
    Aonから提供される新しい運転免許保険に加入することができます。事故による損失、医療費などのための支払いを補償します。
  • 10代の乗客を対応時の料金改定
    10代の乗客から配車リクエストを受けた場合、通常よりプラス$2の乗車料金になります。

2017年7月:ドライバーをサポートする機能

  • 通話による24時間のサポート体制を確立
    ドライバーアプリの Help 画面のアイコンをタップすれば、24時間体制のサポートセンターのスタッフと通話し、問合せや事故の報告などができます。
  • 公平な評価システム
    乗客がドライバーに対して 5 段階評価のうち4 以下で評価する場合に、その理由を選択する仕組みになりました。低評価の理由が料金やGPSの問題など、ドライバーがコントロールできない部分に関してである場合、その評価は全体の評価に影響しません。
  • 忘れ物対応に$15の課金
    ドライバーは、年に平均11個もの忘れ物の返却に対応しています。忘れ物の返却に対応した場合、ヘルプ画面から返却を報告することで、$15 を受け取ることができます。
  • スタート地点・終了地点の事後修正
    正確な時間通りに運転の開始や終了をし忘れた際、Uber に直接問い合わせをしなくとも、ウェブサイトから事後修正することが可能です。今後、アプリ内でも対応予定です。
  • 必要書類申請の審査結果を2時間で
    登録申請、運転免許証、保険カードなど、期限切れの書類があった場合、ドライバーアプリから写真を撮影し、新たな書類の登録が可能です。審査結果は平均2時間以内でお知らせします。
  • Greenlight Hub でのアポイント予約が簡単に
    支払いの手違いや、事故関連の事務処理、アプリに関しての問合せなど、Greenlight Hub(パートナー向けのサポート拠点)への訪問予約は、ドライバーアプリから簡単にできます。

 

2017年8月:柔軟な働き方

  • 長距離移動の受注前確認システム
    思いがけない長距離移動の依頼に関しては、受注前に知らされる仕組みになっています。これにより、ドライバーのその後の予定などによって、受けるか受けないかの選択をできるようにしています。詳細の動画はこちらからご覧いただけます。
  • ドライバー用アプリでの Uber / Uber Eats の切替について
    乗車の需要が少ない際は、Uber Eats の配達パートナーとして料理を運ぶこともできます。ドライバー用のアプリをアップデートして、Uber Eatsの配達パートナーになるための登録を完了すれば、いつでも設定を変更して簡単に切替ができるようになります。
  • ドライバーを考慮した新しい受付率の算出方法
    配車リクエストを拒否しても、受付率またはキャンセル率が規定の範囲内であれば、評価や Quest などに影響されません。
  • ドライバーの希望運転エリアの設定目的地の増加
    1日にカスタムで設定できる目的地が2つから6つに増えました。そのエリア内を行き来しながら乗客をピックアップすることができます。

 

2017年9月:uberPOOLにおける追加機能

  • uberPOOLでピックアップ毎の報酬が追加
    uberPOOLでの運転時に、2回目のピックアップの際には追加で報酬が入ります。
    ※乗客数ではなく、ピックアップポイントの回数によって、報酬が追加されます。
  • 乗客のuberPOOLへの理解を深めるヒント
    uberPOOL を初めて利用する乗客には、基本の仕組みを伝える画面が表示されます。他の乗客が乗車してくる可能性や、乗車時にピックアップ場所には時間通りに行く必要があることなどを伝えています。初めての乗車の後には、uberPOOL と通常のサービスの違いを説明するメールを改めて送信します。
  • 乗客に時間通りの乗車を促す仕組み
    配車が受注された時、乗客にはドライバーがあと何分で到着するかが知らされます。ドライバーが2分で到着する距離にいる場合、乗客に建物などから外に出て待機するようにアプリ上で再度知らせが届くようになっています。
  • より効率的なルートを実現
    ルート表示の改善により、無駄な右折・左折をしない、よりまっすぐなルートを提案します。以前より最大20%ほど効率的な運転を実現します。
  • 効率的な乗り降りのサポート
    ドライバーが無駄な回り道なく、目的地に向かえるように、乗客に対して近場の乗車場所と降車場所をアプリで誘導する仕組みがあります。これにより、より早く目的地に到着することができ、乗客にとっても時間を節約することが可能となります。
  • 安全な乗車・降車ポイントを提案
    uberX および uberPOOL において、危険な場所を察知し、乗客に対してより安全な乗車・降車場所をアプリで知らせる仕組みをとっています。
  • 運転終了後の評価
    uberPOOL での乗客の評価に関しては、全ての乗客を降ろした後、一覧から一人ずつ評価できるようになっています。

 

2017年10月:報酬の改善

  • 長距離な運転においての追加報酬
    最長距離のピックアップに向かう途中で一定の時間が経過すると、追加の報酬を得ることができます。
  • 乗客からのキャンセル時におけるキャンセル料の改定
    キャンセルの制度が改定され、ドライバーがピックアップに費やした時間や運転距離をより考慮したものになりました。ドライバーは予め「通常のキャンセル料」または「費やした時間×運転距離のレートに応じたキャンセル料」のどちらかを選択し、キャンセル料を得ることができます。
  • 通行料の支払いを回避
    通行料は乗車料金に即時に組み込まれるため、ドライバーが負担する必要はありません。さらに、料金所の反対側にいる乗客にはマッチングされないようアップデートされました。

 

2017年11月:ピックアップと評価システムの改良

  • ピックアップの際に乗客がどこにいるのか確認
    乗客はGPSで位置を共有できるようになりました。これにより直接連絡せずに短時間で乗客を見つけることができるようになりました。
  • 実際に乗車する乗客の名前を把握
    乗客が友人や家族のために配車リクエストをした場合、ドライバーは実際に乗車する乗客の名前を知ることができるようになりました。さらにその乗客とお互いに連絡を取ることも可能になります。
  • ドライバーが待っていることを乗客に知らせる機能
    ドライバーがピックアップ場所に到着後、乗客にそのことを知らせる通知を送ることができるようになりました。
  • 事前予約された乗車のリマインド機能
    受けた配車リクエストが事前に予約されたものであった場合、画面上にそのことが通知されるようになりました。しかし、事前予約されたリクエストであっても、報酬はその時の需要と供給に基づいたレートで計算されます。(乗客の支払い金額は、予約時の見積もり金額に基づいて計算されます)
  • 評価基準の設定
    乗客はアプリ画面上で、1-5の評価についての基準を確認することができるようになりました。これにより、全ての乗客が同じ基準で評価をすることができるようになります。また、5以下の評価の際は、少なくとも1つの問題があったことを意味しているということになります。
  • 低い評価についての明確なフィードバック
    乗客からの評価が4以下の場合、乗客はその理由を送信することが必要になりました。これにより、ドライバーはより良いサービスを提供するためのヒントを得ることができます。
  • より公平な評価制度
    乗客はドライバーを評価するまで自分についた評価を確認することができなくなりました。これにより、ドライバーは自分の評価を気にすることなく、より正直に評価をすることが可能になりました。
  • 乗客からの評価漏れを防止
    乗客には次の配車リクエストをする前に、前回の乗車についての評価を求める通知が送られるようになりました。これにより、ほとんどの乗車について評価がされるようになりました。
  • 評価の公平性を保つ取り組み
    さらに公平な評価制度を目指すべく、ドライバーからのフィードバックに基づき、天候や渋滞などのドライバーがコントロールできない要因を集めて

前編の「ドライバー環境を向上させるテクノロジー①:快適な環境を実現する仕組みについて」はこちらをご覧ください。