肉汁からあげ専門店 だるま商店
田島英治氏
肉汁からあげ専門店 だるま商店は、2020 年 3 月に福岡県博多区麦野に誕生しました。国産原料にこだわり、高級こめ油と宮崎県産の新鮮な鶏肉を使用したからあげが地元民に好評です。
しかし、だるま商店を立ち上げるまで2 度の起業に失敗をしたそうです。店名に「だるま」と付けたのは、何度転んでも起き上がることを信念としているから。経験からの学びを大切にした経営をおこなっており、本店以外にも美野島店と六本松店を展開し、成長しています。それは、2022年度、九州・沖縄エリアの売上部門トップ3にノミネートされたことにも表れています。
1.実店舗が忙しい中で、Uber Eats との両立で意識されていることは?
田島氏:本店をオープンしたのは、2020 年 3 月です。丁度、新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう初期の頃です。3 月はそこまで影響はなかったのですが、4 月、5 月となるに従い、街から人がいなくなってしまいました。実は、そのことが当店では追い風になりました。というのは、テイクアウトとデリバリーの時代が来たからです。
最初からテイクアウトとデリバリーの両方で展開するつもりでした。なぜなら、デリバリー需要はこれから増えるだろうと予測していたからです。ところが、Uber Eats の登録が込み合っていて、完了するまで半年もかかってしまいました。その半年間は少し苦しかったですね。
登録が済んだ 9 月頃のデリバリーは 2 割程度でしたが、今は最も多い時だと 6 割はデリバリーです。コロナも落ち着いて来て、実店舗の売上も増えながら、デリバリーも好調という状態です。
実店舗と Uber Eats との両立で意識することは特にないですね。両方をやることが当たり前になっています。
2.Uber Eats を営業する上で、他店舗と差をつける戦略とは?
田島氏:一度、食べてもらえるとリピートしてくれるだろうという食材と味への自信はあります。安売りではなく、値段は高くとも良いものを提供することがポリシーです。
デリバリーでは提供スピードを速くすることを意識しています。注文が入ってから 3 分以内には仕上がるよう、システム化しています。なるべくお客様に熱々のからあげを召し上がっていただきたいですからね。あと、ボリュームも意識しています。
他店舗と差をつける戦略という意味では、接客かもしれません。デリバリーに接客は関係ないと思うかもしれませんが、実はつながっています。テイクアウトのお客様が当店の接客を気に入ってくれると、デリバリーでも利用してくれる確率が高いからです。
その接客では、お客様を褒めることを心掛けています。例えばバックを褒めたり、洋服を褒めたり・・・。必ずひと言、褒める。テイクアウトはお客様の滞在時間が短い。だからこそ、少しでもお客様とコミュニケーションを取る。お客様総てにはできないのですが、なるべく声をかけるようにスタッフを教育しています。私は、2 度の起業に失敗しています。そのなかで接客に力を入れてこなかったことを反省点と捉えているからです。
3.リスティング広告を活用する前に、レストランページが整っていることが大事ですが、メニューページ作りで意識されたことは?
田島氏:お客様はメニューページを見て判断するため、全ての商品に写真を入れるようにしています。テイクアウトとデリバリーの商品は同じですが、写真も豪華にせず提供する商品と同じにしています。イメージは大事ですが、提供している商品と違うのではお客様の評価は下がってしまいますからね。
あと、商品名だけでなく分かりやすい説明を入れるようにしています。その説明は長すぎでもいけないので、要点を上手くまとめて。ちょっとした文章を必ずつけるようにしています。
また、メニューはレディースとかファミリーとかカテゴリーを分かりやすくしてお客様が選びやすくなることを意識しています。
4.リスティング広告の活用ポイントは?
田島氏:リスティング広告を入れないとページの下に埋もれてしまいます。お客様は上から見て行くので、上位に表示させておく必要があります。そのため、リスティング広告は重要です。
リスティング広告は毎日するようにしています。効果はありますね。リスティング広告の費用も徐々に上げていくようにもしています。
5.リスティング広告を使用したことのないお店に向けて、リスティング広告をおすすめする理由とは?
田島氏:リスティング広告を打たないと上位表示されづらいのはもちろんですが、リスティング広告をすることで実店舗の宣伝にもなります。デリバリーで当店のことを知り、実店舗に来てくれたというお客様は多くいます。デリバリーには実店舗のチラシを入れていますし、テイクアウトのお客様にはデリバリーの案内もしています。両方でリピーターを獲得することを意識しています。
まとめ
だるま商店の実店舗は、イートインがなく、あくまでも持ち帰り専門店です。そのため店舗の間口がそれほど大きくなく、お客様からはあまり目立ちません。本店は駅前にあるのでまだしもですが、少し奥に入った支店はもっとです。そんな小さなお店でもデリバリーだとお客様は来てくれますし、デリバリーで知ったお客様が実店舗に来てくれると田島さんは言います。Uber Eats を活用することでお客様にお店を認知してもらえ、売上も上がると微笑みます。
また、ただリスティング広告を打てばいいというのではなく、商品写真や説明を整えておく必要がある。でないとお客様は他のお店に流れてしまうと強く訴えます。
コロナが落ち着き、実店舗にもお客様は来るようになったことで、実店舗に力を入れて行く予定ですが、今後も引き続き、Uber Eats は活用する予定だと話してくれました。