Uberは2013年より米国でライドシェアのサービスを開始し、その後世界中のお客様に支持されています。ライドシェアの乗車中に最大限の安全をご提供するため、アメリカでは以下の保険システムが適用されます。

オフライン
ドライバーがUberアプリをオンラインにしていない場合は、ドライバー自身が加入している自動車保険が適用され、Uberが加入している保険は適用されません。

期間1: オンライン配車リクエスト待ち
対人対物補償: 5万ドル(1事故における1人あたりの人身傷害補償限度額)/ 10万ドル(1事故における人身傷害補償限度額)/ 2.5万 ドル(対物補償限度額
Uberアプリをオンラインにして、お客様からの配車リクエスト待ちの間については、ドライバーが加入している個人向け自動車保険が適用されます。ほとんどの個人向け自動車保険は、この間に起こりうる事故の補償をカバーしています。一方、Uberはプラットフォームとして別途保険に加入しており、対人傷害の場合は1人あたり5万ドル、1事故あたり総額10万ドル、対物に関しては2.5万ドルまでカバーされます。この保険は、ドライバーがすでに入っている保険では補償できない、または保険金支払いがされない場合にのみに適用されます。この保険は、アメリカの各州で要求されている第三者責任に関する保険と同等以上の補償をしています。

期間2: オンライン – 迎車中
第三者賠償責任: 100万ドル
Uberは事故ごとに100万ドルまで補償する、第三者に対する賠償責任をカバーする保険に加入しています。配車リクエスト時点から迎車中、そして乗車中から乗車終了時点までの間に発生した事故に対して適用されます。この保険は、ドライバーが加入している保険に対して、優先的に発動されます。ただし、他の事業用自動車保険に加入している場合、その事業用自動車保険が優先的に適用されます。

相手側の無保険、不十分な補償の場合:100万ドル
ライドシェア運行中に相手側の過失で事故が発生し、相手が保険に加入してない場合、または相手側の保険による補償が不十分な場合は、人身傷害が発生した際、ライドシェア車内の乗客、ドライバーに対して、治療費を100万ドルまで補償します。(当て逃げの事故発生時にも適用されます。)

車両保険:車両の現金価値と同等額
ドライバーが個人で加入している車両保険がある場合、乗車中の事故で車両が損傷した際は、Uberが加入している保険により、車両の現金価値と同額まで補償されます(免責金額1,000ドル)。無過失損害補償保険に関しても、州によってはタクシーやハイヤーと同等のものが適用されます。

期間3: オンライン – 乗車中
期間2と同じ保険が適用されます。

UberBLACK、UberSUVやuberTAXIは商用ライセンスを有している車両及びドライバーによってサービスが提供されており、保険も同様に各州、都市のルールに準じた法人向けのものが適用されます。

■保険業界の拡大にも寄与
ライドシェアが拡大するにつれ、アメリカ国内では、ライドシェア向けの保険も新たに登場しています。以下、ご紹介します。

Metrolime:上記のオフラインと期間1の両期間に適用される保険です。毎月の基本料金に加え、マイル毎に保険料が決まる料金体系のため、通常の自動車保険よりも安く抑えることが可能です。

Farmers Insurance:コロラド州にて上記の期間1の間に適用される新しい保険が登場しました。平均して、通常の保険額に25%を上乗せした保険料を支払えば、ライドシェアの期間1に適用される保険に加入することができます。

USAA:上記の期間1の間のみカバーされる保険のパイロットプログラムがコロラド州で開始されました。料金は1か月あたり6ドル〜8ドルほどで税金の控除対象となります。

アメリカ国内で、月4回以上Uberで乗車を行っているアクティブドライバー数は40万人に上ります。また、米国の求人サイト、Simply Hiredの調査によると、ライドシェアの運転手も含め、タクシー運転手の求人が増えた、という結果が出ており、昨年と比べ2015年に求人件数が増えた職業のうち、8位にランクされています。多くの方がライドシェアのドライバーになることで、ライドシェアによる恩恵は、保険業界の拡大やイノベーションにも及んでいます。