「なかとんべつライドシェア」をご紹介
記事作成者:北海道中頓別町。稚内から車で南に 2 時間弱のところにあるこの小さな町では、林業や酪農が盛んで、砂金堀り体験や頓別川でのカヌーなどのアクティビティのほかに、ピンネシリ温泉や中頓別鍾乳洞などの自然を生かした観光ができます。
この人口 1,800 人の小さな町は少子高齢化が進んでおり、1989 年に JR 天北線が廃止され、現在では天北線の代替交通手段として運行する宗谷バスは一日に数本の運行と、交通をはじめとした生活機能の低下という課題に直面していました。その中で、中頓別町では平成 27 年度に中頓別町「人口ビジョン」「総合戦略」を策定し、地域交通の確保をはじめとした施策を掲げています。そして、2016 年 8 月 24 日より、将来にわたって持続可能な移動手段を確保し、安心・安全な生活を営むための共助の取り組みとして、Uber の ICT システムを活用したライドシェアの実証実験「なかとんべつライドシェア」の運行を開始しました。
「なかとんべつライドシェア」は、町民でもあるボランティア・ドライバーが自家用自動車を使って、利用者の皆様をご希望の場所までお連れする取り組みです。利用者は、Uberのアプリやライドシェア配車受付専用ダイヤル(080-2867-4112)から配車を依頼することができ、8 時~ 24 時まで、年中休まずに運行しています(時間帯によっては配車ができない場合もあります)。
2017 年 3 月までに行った利用者アンケートによると、98% もの利用者が利用後の感想を「大変満足」や「やや満足」とし、この取り組みを高く評価しています。また、利用者の「無料だと申し訳なくて使いづらい」というご意見をたくさんいただいたことから、2017 年 4 月 20 日から、利用に伴って発生する実費分を利用者にご負担いただく形で運行しています。
この「なかとんべつライドシェア」は、町民のボランティアドライバー、そして、スマートフォンを持たない方々のために代理配車をしてくださるボランティアの方と中頓別町職員の皆様が担っています。
そんな共助の取り組みを利用者、ボランティア・ドライバー、代理配車ボランティアのそれぞれの感想や想いを動画にまとめましたので、ぜひご覧ください。
北海道中頓別町の足を支える「なかとんべつライドシェア」
なかとんべつライドシェアドライバー 秋庭裕子さん インタビュー
世代間で助け合う「なかとんべつライドシェア」~ドライバー編〜
玄関から玄関まで利用できる「なかとんべつライドシェア」~利用者編〜
農協から町の足を支える「なかとんべつライドシェア」~代理配車編〜