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マーチャント, ストーリー

時代に合わせたデリバリー運用と差をつける分析力(後編)

2024年3月15日 / 日本
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ゼログラビティカレー
石井元氏

「ゼログラビティカレー」 を運営している石井氏は、初月より Uber Eats で高い売り上げをキープし、バーチャルレストランへの参入など、幅広く事業を展開されています。
バーチャルレストランでは、「生姜スープ」と「ブリトー」の 2 店舗を展開されています。
本インタビューの後編では、バーチャルレストランの運営についてや、リスティング広告などについて伺いました。
 

1.バーチャルレストランへ参入されたきっかけを教えてください。

店内で提供していた「ゼログラビティカレー」のサイドメニューで提供していた、「生姜香る鶏塩スープ」が、想像以上に好評だったんです。

これは、Uber Eats でもきっと良い反応があるだろうと考えました。
しかし、「スープが欲しいからカレー屋を探そう」とはならないので、カレー屋のサイドメニューではなく、スープのお店として『【美肌と腸活】代謝促進スープ「姜美人」』をバーチャルレストランでスタートさせました。

また、もう 1 店、ブリトーのお店 『「ほぼ野菜」なのに踊り出したくなる旨さ「Rock N Roll」』 も展開しています。カレーとは異なるメニューですが、カレーの素材を使ってメキシカンに仕上げているので、同じ材料で作成することができます。
どちらのバーチャルレストランも新たな食材を調達する必要がないので、準備期間は 1 か 月かからず出店できました。

バーチャルレストランに参入したのは、売り上げを分散させて安定的な経営を目指すためです。
1 店舗だけだと、季節や天候などによって売り上げが安定せず、目標の売り上げに到達できない時もありますが、複数店舗を展開することで補完し合い、総倒れしない経営をすることができます。
Uber Eats のアプリ上でも、1 店舗では 1 店舗分の露出になりますが、店舗数を増やすことで露出する確率を増やすことができます。
また、ポストコロナの新しいデリバリー運用として、バーチャルレストランを導入しているお店が増えたので、時代に合わせて運用を変えていくことが大切だと思ったのもきっかけです。

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2.今後もバーチャルレストランを増やしていく予定はありますか?

バーチャルレストランは 1 シーズンに 1 つは増やしていきたいと考えています。現在は、ランチタイムにはたくさんの注文が入るので、できれば夜の時間帯に需要があるお店を増やしたいと考えています。新しいバーチャルレストランを開始するときは、まずスモールスタートやってみて、3~4 か月間、様子をみて継続するかどうかを検討するようにしています。出店やメニュー変更など、柔軟な運用ができて、ローリスクで挑戦しやすいのも Uber Eats の特徴だと思います。

3.実店舗とバーチャル店舗を同じスペースで運営する上で、オペレーション面で心がけらていることを教えてください。

「現実的に運用可能か」を現場サイドと必ずすり合わせをしてオペレーションに落とし込むことを意識しています。
私はビジネス面から調理担当者に「こんなものはできないか」と相談することがあります。すると「作れるけれど、オペレーション的に回らない」とか「出すのに 10 分はかかる」といったような現場からの意見が上がります。常に経営サイドと現場でコミュニケーションをとって最良の方法を探るようにしています。現場は限られたキッチンスペースを活用しなければならないのですが、3 店舗、4 店舗分のメニューに対応するとなると、食材もスペースも必要になります。ケースは統一する、食材は流用するなどスペースの有効利用ができるように心掛けています。

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また、Uber Eats は実店舗と違い、お客さまからのフィードバックを直接対面して得られないので、「何かを変えてレビューが落ちたら元に戻そう」など、レビューや売り上げを分析し新商品開発を行っています。

4.リスティング広告の値段設定で工夫していることはありますか?

リスティング広告は売り上げの 5〜10% で設定するようにしています。独自で検証を行った結果、この数値が最適であるという結論に至りました。これは、エリア推奨の最高金額よりも高い値段になるので、自身でカスタムして設定しています。広告費用の値段設定や時期も自分たちで簡単に操作できるのも Uber Eats の良い点です。
我々の商品は、1 度食べていただけるとリピートしていただける確率が高いので、まずはお客さまの目に止まって、注文していただくことが大切だと思っています。Uber Eats でより効率的に露出できるリスティング広告には費用をかけて、まずは新規のお客さまを獲得できるようにしています。
また、カレーは冬より夏の方が売れやすいという傾向があるので、夏にリスティング広告を高く設定することもあります。

5.今後、目標にしていることはありますか

デリバリーでも視覚的に楽しめる商品を提供したいと考えています。
実店舗で出す商品は盛り付けをきれいにし、視覚的にも楽しめるようにしています。そのため、写真を SNS にアップしてくださるお客さまも多くいます。デリバリーでも、商品を見た瞬間に、「おおっ」と視覚的に喜んでいただけるような工夫をしていきたいと考えています。また、自身のコンセプトは曲げず、今後も事業展開をしていきたいと考えています。

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まとめ

バーチャルレストランの展開やリスティング広告の活用など、独自で研究をされ柔軟に運営をされていながらも、創業当時からの変わらないコンセプトを軸に持ち続けている石井氏。石井氏の語る言葉には、時代に合わせてスタイルを変えていくことや、自店に合った経営をすることなど、実践で使えるさまざまなヒントが詰まっていたように感じます。

投稿者: Azusa Miura

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